おひさしぶりです。
最近、小学生に俳句や詩を書いてもらっています。
今回は作品を1つご紹介しましょう。
カタツムリ行きたい所にいつつくの
20こ書いてもらった中で、どうもこの一句でした。どれもよいのですが、これが際立っていました。
というのは、この一句からいろいろなことを思い浮かべられるのです。
一つは、梅雨時期のカタツムリの行方を追っている情景。あじさいの葉の上をゆっくりと進んでいるのかもしれません。そんな情景を思い浮かばせる一句。
もう一つは、小学校2年生の国語で扱うアーノルド・ローベルの「お手紙」という作品のカタツムリの様子です。
かえるくんはカタツムリくんにがまくんへの手紙を託しますが、なかなか到着しません。カタツムリが行きたい「がまくん」のところに、四日後に到着します。手紙の内容はお互いに共有できていましたが、それでもゆっくりとした足どりのカタツムリくんを待ち続けているのです。こういう時間の流れは素敵だなと思っています。
そのことを思い浮かべると、何だか童話的な色彩をもった素敵な一句にも思えてくるのです。
たかが17音の中にいろいろな思いを伝える俳句。なんだか素敵ではありませんか?
梅雨の時期。そんな一句をつくってみませんか?