冷蔵庫を開けると、そこには“語彙の宝庫”が眠っています。
「チルド室」「パーシャル」「ドアポケット」「ベジタブルケース」──まるで国語辞典顔負けの専門用語が並んでいるのです。
さらに中をのぞけば、「ルッコラ」「アボカド」「プロシュート」「ヨーグルト」など、食品の名前も多彩。保存方法に目を向ければ「密閉」「真空」「冷凍」「解凍」「急速冷却」……。冷蔵庫は、実は日常生活の中で最も身近な“語彙力トレーニングの場”なのかもしれません。
冷蔵庫は「実物辞典」
子どもにとって冷蔵庫は、ただ食べ物をしまう箱ではなく、語彙の実物辞典です。
「チルドって何?」「冷たいけど凍らない温度のことだよ」
「パーシャルって?」「半分だけ凍らせて鮮度を保つんだよ」
こんなやりとりだけで、子どもは新しい言葉を自然に吸収していきます。
語彙力は日常から育つ
語彙力というと、つい机に向かって単語帳を覚えるイメージがありますが、実際には日常の中でこそ育ちます。冷蔵庫を開けるたびに、子どもは“語彙のトンネル”に入っているようなもの。そこには新しい言葉との出会いがあり、意味を知り、会話を通じて自分の言葉にしていくプロセスがあるのです。
保護者の方へのメッセージ
家庭の冷蔵庫こそ、子どもにとって最高の語彙トレーニングの場です。
「これってどういう意味?」と聞かれたら、ぜひ一緒に考えてみてください。
語彙力は、日常の小さな会話の積み重ねから広がっていきます。