「読む力」と聞いて、どんなイメージが浮かぶでしょうか。
語彙力、理解力、速読、要約…。
学校や塾で測られる「読む力」は、たいてい“情報を処理する力”として語られます。
でも、子どもが絵本の一文に立ち止まり、「なんで?」とつぶやくとき、
そこにあるのは、処理ではなく“対話”です。
言葉と、自分自身との、静かな対話。
読むとは、意味に触れること。
そして、その意味を自分の中で揺らすこと。
「この言葉は、ほんとうにそう言っているのだろうか?」
「この登場人物は、どうしてそんなふうに感じたのだろう?」
そんな問いが生まれるとき、読む力は動き始めます。
読む力とは、意味に対して“応答する力”です。
ただ受け取るのではなく、問い返す。
ただ理解するのではなく、揺れる。
その揺らぎの中で、子どもは自分の考えを育てていきます。
けれど、私たち大人は、つい「正しく読むこと」に目を向けてしまいます。
「この文の要点は何?」
「作者の意図は?」
もちろん、それも大切な力です。
でも、もっと手前にある「違和感」や「問い」を見逃してしまうと、
読むことは、ただの情報処理になってしまいます。
読む力は、問いを育てる力です。
そして、その問いは、子ども自身の世界を広げる力になります。
「読むこと」が「考えること」につながるとき、
子どもは、自分の言葉で世界と出会い直すのです。
次回は、そんな「違和感」が生まれる具体的な場面について、少し掘り下げてみたいと思います。
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